アメリカで ハタラク人にインタビュー!第13回【オーナー&デザイナー Sayaさん】

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ハタラク人にインタビュー!

アメリカでは、日本からの駐在員として勤務している人やアメリカ現地で採用された人など数多くの日本人が活躍しています。このコーナーでは、アメリカで働く日本人の方々に“ハタラク”楽しさや難しさなどお話を伺い、ご紹介しています。今回はSand by Saya New York のオーナー/デザイナーのSayaさんにインタビューさせていただきました。

 

 

ニューヨークでハタラク、オーナー/デザイナー

Sayaさん

Saya

Saya
Sand by Saya New York
www.sandbysaya.com

 

 

街で履けるビーチサンダルをコンセプトに、デザインしています。

 

 

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Sayaさんのお仕事について教えてください。

 

Sand by Saya New Yorkは2009年にニューヨークで立ち上げたブランドで、大人と子ども向けのサンダルをメイン商品としてデザイン、製作・販売しています。オフィスはマンハッタンのブライアントパークの近く、ファッションディストリクトにあります。現在デザインはすべて私が担当し、6月と12月の年2回新作を発表しています。2016年のコレクションのタイトルは「クラッシックチャーム」。オードリー・ヘプバーンや五番街、クラシックなヴィンテージ・ジェエリーをイメージしてサンダルのデザインを考えました。創立以来、Sand by Saya New Yorkのコンセプトは「街で履けるビーチサンダル」です。冬にもリゾートに行く、ジェットセッターやトレンドセッター、外に行くのが大好き、プールサイドのカクテルパーティーに行く、朝から晩まで買い物に行けるような女の子達をイメージしながらデザインを考えています。歩き回ったり、ドライブしたり、飛行機に乗ったり、ビーチで遊んだり、どのようなシチュエーションでもお洒落に、心地よく履いていただけるサンダルです。

 

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商品の品質について教えてください。

 

デザインのみならずサンダルを履く人のことを考えて毎年品質を向上させています。サンダルのボディの生産はヨーロッパの高級ブランドと同じ工場でつくられていますので、トップクオリティですが価格はリーズナブルです。足のあたる部分はすべて柔らかいマテリアルを使用していますのでとても履き心地がよいと評判です。サンダルのストラップにも秘密があります。見えない部分ですが、3カ所の付け根部分にストッパーが付いていますので、絶対に抜けたりとれたりすることはありません。また、このストラップは300ニュートンの力にも耐えられるようになっています。素材には有害物質は一切含まれておりませんので、エコフレンドリー、素足でも安心して履いていただけます。商品は日本の高級デパートの厳しい品質検査のもと、販売させていただいています。また、洗剤とスポンジで洗っていただけば常に清潔な状態が保てますので、いつまでもきれいに気持ちよく履いていただくことが可能です。

 

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お客様はやはりアメリカが多いのでしょうか?

 

Sand by Saya New Yorkでは新作発表後に、サンプルとルックブックを世界中のバイヤーにお送りし、注文後生産し納品させていただいています。アメリカ以外でも、イギリスや日本の「ELLE」「VOGUE」「Harper’s BAZAAR」など様々な有名やファッション誌で取り上げていただいていますので、世界中のバイヤーから人気です。日本のお客様も大変多く、毎年販売させていただいている「伊勢丹」とは今年はじめてコラボレーション企画をさせていただき「伊勢丹」でしか購入できないスニーカーを8種類デザインし製作させていただきました。また今夏は「バーニーズニューヨーク」、「エストネーション」などで全国展開も予定しています。「エストネーション」では、コラボレーション企画もさせていただくことが決まっていて、いまその準備をしているところです。7月12日火曜日夜9時のTBS系テレビ番組の「マツコの知らない世界」では最新のビーチサンダルとして取り上げていただいていますので、日本の皆様是非ご覧ください!

 

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これまでのご経歴を教えてください。

 

祖父の代から3代目になる香港育ちで、15歳まで香港で生活していました。日本に15歳の時に移住、玉川大学外国語学科を卒業しました。卒業後はMTV Japanなどでダンサー、コリオグラファーとしてポップミュージックの世界にいました。ダンスは大好きでしたが、その瞬間や空間をつくるアートなので、同じアートでも触って、身につけて時間をかけてゆっくり楽しめるようなものをつくっていきたいと思うようになり、世界で一番のファッションを学べるニューヨークへファッションを学びに来ました。まずは、ニューヨーク・シティカレッジ・オブ・テクノロジーで広告を学び、その後パーソンズ・スクール・オブ・デザインでファッションの勉強をしました。そして、2009年にパーソンズを卒業した後、Sand by Saya New Yorkを立ち上げました。

 

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今の場所でお仕事を始められたのでしょうか?

 

初めは当時住んでいたアストリアのアパートのリビングを仕事場にしていました。その頃もハンドメードでつくっていましたが、今もスタイルは変わらず、すべてハンドメードです。最初のデビューは「ロンハーマン」です。バイヤーにお会いし、その場ですぐにオーダーをいただくことになりました。Sand by Saya New Yorkのサンダルを気に入ってくださって、是非取り引きをしたいと。それから「ELLE」や「VOGUE」などのファッション誌が取り上げてくださり注文もどんどん増えていきました。

 

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なぜサンダルをつくろうと思われたのでしょうか?

 

ある暑い夏の日に地下鉄に乗っていたんですね。目の前に典型的な20代のアメリカ人の女の子達が10人くらい乗っていたんです。みんな素敵なドレスを身にまとっていたんですが、足元をみたら10人中9人の女の子がきたないビーチサンダルを履いていたんです。「これだ!かっこいい洋服を着ている女の子達には、かっこいいビーチサンダルを履いてもらわないといけない」と思ったわけです(笑)。また、こちらの人はパーティーやデートなどの目的地までは楽な靴を履いていき、本番では高いヒールに履き替える人が多いんですね。そういう女性達をたくさん見てきましたので、サンダルは持ち運びに便利なように透明のシューズバックに入れました。このアイデアはとても評判になって、さらにバイヤーに気に入ってもらえるようになりました。「ソルーションのあるビジネスは長続きする」というのが私の理論。そのことは常に頭の中にあって「素敵なデザインのサンダルで、全ての女の子達の足を救うためのソルーション」というビジネスプランを思いついたわけです。

 

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MBAも取得されていらっしゃいますね。

 

2015年に、ファッション・インスティチュート・オブ・テクノロジー(FIT)のMBAの選考で、ニューヨーク州でファッションブランドを経営しているデザイナーのみが応募できるスカラシップのコースに260人が応募し、その中から25ブランドが選ばれました。このコースでは、選ばれたブランドの中で日本人は私一人だけでした。賞金は10万ドルで、ファッションビジネス経営について学ばせていただきました。ニューヨーク市、FIT、Macy’s、Ivanka Trump、Calvin Klein、G3などの大手ブランドがスポンサーとなり、若手デザイナーを応援し、ファション業界を盛り上げていくというものです。デザインのことはこれまで学校で勉強していましたが、ファインス、法律、経営の仕方など、会社経営に必要なことを教えてもらうよい機会となりとても勉強になりました。

 

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仕事のやりがいについて教えてください。

 

エンドユーザーの方と直接お話をさせていただく機会が少ないのですが、今年は日本で取り引きさせていただいているデパートで一日販売を手伝わせていただきました。デザイナーに会えるという企画のイベントで、Sand by Saya New Yorkのファンの方々にたくさんお集まりいただきました。皆様に喜んで履いていただいていると思うとデザイナーとしてはやはりとても嬉しいですし、毎年新作を購入してくださっていると伺うと、次のデザインも頑張ろうと大きなモチベーションになります。褒めてもらうことは自分自身もとても嬉しいことなので、スタッフに対しても「褒めて育てる」という精神で、常に接しています。

 

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仕事をしていく上で心がけていることは何でしょうか?

 

丁寧に仕事をすることです。製品づくり、お客様に対するカスタマーサービス、バイヤーさんへの対応、スタッフへの対応など、全ての仕事を丁寧にするよう心がけています。また、現在のサンダルのクオリティは100%に限りなく近いものですが、今の技術では不可能だといわれていることにまでこだわって改良を続けていきたいと思っています。これは履いている方にとってはまったく問題のないことなんですが、私のこだわりとして(笑)。あとは、土日は友人に会ったり自分の休息の時間にあてるようにしています。仕事でもプライベートでも、エネルギーは常にたくさん使うこと。というのが私のモットーです。

 

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Sayaさんにとって仕事とは?

 

子どものようなものです。ブランドに対してはいつも子育てをしているように思っています。愛情をもって一つひとつ時間をかけてパーフェクトに近づける努力をしています。愛する商品なので、自分のエネルギーをすべて注ぐことができます。ニューヨークは香港と似ていて、日本とはまったく違う街です。世界で一番の人達が集まり、その人達に少しでも近づけるようになりたいと思える街です。反面、ニューヨークはとても厳しい街でもあるんですね。スキルとパッションのある研ぎ澄まされた人はいくらでも上にのぼっていけますが、自分のスキルが客観的に見えてしまうので去っていく人も多い街です。自分も常に研鑽していかなければいけませんが、真剣にファッションやビジネスをやりたいと思っている若い人達にはインターンという形などで、できる限り応援してあげたいと思っています。

 

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Sayaさんにとって今後の夢や抱負は何ですか?

 

まだまだアメリカの市場を開拓しきれていないので、もっとアメリカのマーケットを開拓していきたいと思っています。今年7月にマイアミで開催される「メルセデスベンツ・ファッション・ウィーク・マイアミ・スイム2016」に初めて参加するんですが、カリブ海の島々にある店舗のバイヤーもたくさんいらっしゃると聞いています。新しい出会いをとても楽しみにしています。アメリカには大型のデパートがたくさんありますが、今はミディアムサイズのリテールとたくさんお取り引きができればと思っています。また、ソーシャルメディアなどウェブマーケティングにも力を入れているので、これからは世界中のたくさんの国の人達にSand by Saya New Yorkのサンダルを楽しく履いてもらって、一人でも多くの素敵な女性達の足を救っていければ嬉しいです。

 

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【取材協力】
Sand by Saya New York
37 W 39th St, New York, NY 10018
Phone:212-933-4291
Email:info@sandbysaya.com
http://sandbysaya.com/
https://www.facebook.com/sandbysaya
https://www.instagram.com/sandbysaya/
https://twitter.com/SandBySaya

 


 

【取材・文】
QUICK USA, Inc.
551 Fifth Avenue, Suite 620, New York, NY 10176
菰田久美子
Phone:212-692-0850
Email:quick@919usa.com

 

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